仕込みの背景


『風裡(ふうり) Elderflower Wit / エルダーフラワー ウィット』は、麦酒夢詠み(京都)、のろし醸造、Brasserie Knot(北海道)の3社によるコラボレーションビール。のろし醸造のある流山の地で9年前に植えられた3本のエルダーフラワー苗のうち、成長を続けた1本の花を使って仕込まれている。

飲める味わい


ベースはベルジャンウィットで、Brasserie Knotの定番『Flower』をモデルに、のろし醸造の解釈で組み直したレシピ。小麦麦芽のふくよかさに、スペルト小麦のスパイス感が重なり、白胡椒やクローブを思わせる香りが立つ。アプリコットや花、草木のニュアンスがありながら、仕上がりは4.6%と軽く、IBU 12の穏やかな苦みで、後味はドライだ。

のろし醸造らしさ


のろし醸造は、流山おおたかの森にある農園併設のブルワリー。土地に根差した素材を、醸造の文脈にきちんと接続していく姿勢が、この一杯にも表れている。派手な香りで押し切るタイプではなく、花の存在感や穀物の輪郭を静かに積み上げる構成なので、ベルジャンウィットらしい繊細さを楽しみたい人に向く。タップルームで飲むなら、香りが開く最初の一口から、余韻が消えるまでをゆっくり確かめたい。