職人の町に根ざしたコラボ

埼玉・東松山市を拠点とするコエドブルワリーが、燕三条の老舗メーカー・諏訪田製作所とのコラボレーションビール「SUWADA HOUSE ALE」を紹介した。記事では、担当醸造家の目黒氏が、洋ナシを使った限定醸造の背景や、Pear Saisonとして仕上げるまでの工夫を語っている。

燕三条には、一日の仕事を終えた職人たちが酒を酌み交わす「あがり酒」という文化がある。今回のビールは、その風景を現代的に表現したアニバーサリーエールとして位置づけられている。仕事を終えたあとに気持ちを切り替え、明日への活力を得るという地域の習慣が、ビールのコンセプトにそのまま重なっている。

Pear Saisonとしての設計

「SUWADA HOUSE ALE」のビアスタイルはPear Saison。セゾンはベルギー発祥のスタイルで、酵母由来のスパイシーさやフルーティーさ、ドライで爽快な飲み口が特徴だ。今回はそこに、三条市産の洋ナシ「ル・レクチェ」を重ね、果実のやわらかな香りとセゾンの輪郭を合わせた。

原材料は麦芽、洋ナシ、ホップ。サワーモルトを除く麦芽はすべてベルギー産を使い、スタイルの出自に寄せた仕込みが行われた。目黒氏は、フルーツエールでは果実の個性をどこまで残せるかが難しいとしつつ、今回の仕込みではセゾン酵母と洋ナシの相性がよく、満足のいく仕上がりになったとしている。

飲み方の提案とデザイン

アルコール分は4.5%。記事では、一日の仕事が終わったあとのリラックスした時間に飲むことや、軽い食前酒として楽しむことが提案されている。合わせる料理も、構えずに用意できるものが想定されており、日常の中に自然に入るビールとして設計されていることがうかがえる。

また、ラベルデザインについても、SUWADAの製品に通じる機能美を感じさせるものとして触れられている。ものづくりの街・燕三条の文化と、コエドブルワリーの醸造技術が結びついた今回のコラボは、地域性を味わいへと落とし込んだ一本として注目したい。