大阪・西成発のストーリー系IPA

ディレイラブリューワークスは、2018年から大阪・西成でクラフトビールを醸造してきたブルワリーです。フランス語で「道を外す者」を意味する名前の通り、常識にとらわれない発想と、1本ごとに物語を持たせる姿勢で存在感を示してきました。

Instagramで取り上げられたのは、同社を代表する銘柄のひとつ「新世界ニューロマンサー」。公式サイトでは、大阪発祥のミックスジュースをイメージしたミルクシェイクIPAとして紹介されており、黄桃、バナナ、乳糖、小麦を使って、甘さと苦味の両立を目指した設計が説明されています。スペックはABV 7.0%、IBU 31。果実由来のやわらかな香りに、IPAらしい苦味が輪郭を与える構成です。

作品世界を背負う一本

投稿には「デイブ・ナオコ・ハートランドに捧げる...」という一節が添えられ、DBWらしい物語性が前面に出ています。単なるフレーバーの説明にとどまらず、ビール名や言葉の選び方まで含めて世界観を作り込むのが、このブルワリーの持ち味です。

紹介サイトでは、人気商品のリニューアル版として、酵母を調整してコクを整え、黄桃やバナナの果実感をいっそう際立たせた姿も伝えられています。大阪・西成という土地の空気感を背景に、ローカルな記憶とSF的なイメージをひとつのグラスに落とし込む。そんなDBWの作り方がよく見える銘柄です。

「新世界ニューロマンサー」は、味わいの個性だけでなく、タイトルやビジュアルまで含めて楽しむタイプのビール。ディレイラブリューワークスのラインアップを追うなら、改めて注目しておきたい1本です。