愛媛県西条市のGROUNDTAP BREWERYは、工場に併設したTAP ROOMと、かつて学習塾だった建物を活用したPREP ROOMを持つブルワリー。TAP ROOMでは醸造設備を眺めながら、常時6〜8種類のビールと軽いつまみを楽しめるつくりで、ビール好きにとっては仕込みの空気感まで含めて味わえる場所になっている。

Instagramで紹介されたのは、AMANATSU(甘夏)。スタイルはオレンジサワーエール、ABVは5.0%。愛媛県産の甘夏と小麦を使った、GROUNDTAP初のケトルサワーとして案内されている。柑橘の名前をそのまま冠した一本だけに、果実の表情が味わいの中心に置かれているのがわかる。

投稿では、発酵由来の乳酸と、甘夏に含まれるクエン酸の印象が重なり、複雑でリッチな酸味が生まれると説明している。甘夏らしいほろ苦さと甘酸っぱさが前に出ながら、愛媛県産小麦由来のやさしい甘みが全体を支えるため、ただ酸っぱいだけでは終わらない。サワーエールとしての輪郭がはっきりしつつ、飲み口は軽やかだ。

じめっとした季節に向く、スカッとした一杯としてまとまっているのもこのビールの魅力だ。柑橘の香りが立ちやすいタイプなので、グラスを手にしたらまずは香りを確かめたい。土地の素材をまっすぐにビールへ落とし込むGROUNDTAP BREWERYらしい、素直で分かりやすい設計のサワーエールといえる。