高尾ビールは、新作『LOCAL FLORA: AZAMI』を発表した。スタイルはファームハウスエールで、ABVは4%。東京薬科大学の構内に咲くアザミの花から採取・単離した酵母を使い、同じ八王子市内で進めてきた微生物研究をビールとして形にした一本だ。

同ブルワリーは、東京・八王子市の高尾で2017年から醸造を続ける小さなビールメーカー。高尾山のふもとに根ざしながら、地域の素材や人とのつながりを生かしたものづくりを進めてきた。今回の新作も、その姿勢をよく表している。

投稿によると、この酵母は一般的なビール酵母より高い30℃前後でも活発に発酵し、白い花を思わせる香りや杏のような果実香を持つという。発酵由来のニュアンスにはベルギーの伝統的なエールを思わせる表情もあり、麦のやさしい甘みを少し残した、ふくよかな飲み口に仕上がった。

仕込み量が限られるため、樽詰めは一度にまとめず、時間をおいて少しずつ行うとのこと。まずはタップルームで提供し、缶商品化も予定されている。高尾という土地で育った酵母が、どのように味わいを変えていくのか。研究成果と地域性が重なった、注目度の高い一杯になりそうだ。