ベアード・ブルワリーガーデン修善寺が9月1日にリリースしたのは、ライIPA「ブルワーの悪夢」。アルコール度数は7.0%で、スパイシーでホッピーな飲み口をうたう新商品だ。ベアードらしく、味わいだけでなく、仕込みの背景まで含めて一本の物語として組み立てられている。

仕込みの苦労をそのまま名前に


ブライアンのコメントによると、ライ麦芽はグルテン由来の粘りが強く、ビール造りでは扱いにくい原料だという。大量に使うとマッシュ時のロイターに時間がかかり、詰まりも起きやすい。そのため、このビールでは原料の25〜30%をライが占め、通常なら約90分で終わる工程が178分かかった。そうした苦労を、あえて「悪夢」という名前とラベルに落とし込んでいる。

味わいはライの辛味とホップの個性


商品ページでは、ライ麦芽のスパイシーな風味とフルーティーなホップの個性の組み合わせが特徴とされている。スペックはIBU 75、色はSRM 7.0。麦芽にはフロアモルテッドピルスナー、ライ、ミュンヘンを使い、非麦芽としてローストバーレイ、糖類には国産氷砂糖を採用している。苦みをしっかり出しつつ、香りの輪郭を明確にした設計だ。

修善寺の自然と結びつく一杯


ベアード・ブルワリーガーデン修善寺は、静岡県伊豆市大平にある農園型ブルワリー。狩野川のほとりにあり、2014年6月には3階の20タップのタップルームを備えた拠点として整備された。周囲の自然とビールの関係を大切にするこの場所から、今回のようなスタイルの個性を前面に出した新作が送り出されている。

ラベルには、ロイタリングの最中の緊張感が描かれている。手間のかかる工程を越えて完成したライIPAを、修善寺の風景とともに味わいたい一本だ。