4月30日に投稿された凪の音ブルーイングのInstagramは、「早いもので4月も今日まで。」という月末らしい一文が印象的な発信だった。大きな告知を前面に出すというより、季節の区切りを静かに受け止めるようなトーンで、ブルワリーの日々の積み重ねを伝える内容として受け取れる。

凪の音ブルーイングは、宮崎県串間市で展開するクラフトビール醸造所。公開されている販売情報などによると、造り手は元焼酎杜氏の田村さんで、手づくりにこだわった仕込みが特徴とされる。山あいの環境で少量生産を行い、限定入荷の形で流通することも多く、地域密着型のブルワリーらしさがある。

同ブルワリーのビールとしては「やまびこエール」が知られている。販売店の案内では、串間市のレモングラスを使い、ビールらしさ一辺倒ではなく果実感や発泡感を意識した仕上がりとされる。ワイングラスやシャンパングラスでゆっくり楽しむ提案もあり、食中酒というより、香りや口当たりの変化をじっくり味わうスタイルが似合う。

4月の終わりにあわせた投稿は、派手な発表ではなくても、こうしたブルワリーの姿勢をよく映している。季節の移ろいをきっかけに、串間の土地で育つビールの個性に目を向けたくなる一件だ。