横浜のYMBが示した「Japanese Style」の試み

神奈川・横浜市のイエローモンキーブリューイング(YMB)は4月4日、新作ビール「UTSUROI(移ろい)」を発売した。YMBの駒田博紀氏は、ビールの世界にはGerman StyleやAmerican Style、Belgian Styleのように国名を冠したスタイルがある一方で、「Japanese Style」と呼べる表現がまだ確立されていないことに疑問を抱き、その答えを探るかたちでこのビールを企画したという。

米麹と清酒酵母で組み立てた味わい

「UTSUROI」は、米麹と清酒酵母を使い、Brut仕上げで残糖をゼロにした設計が特徴だ。口当たりはクリーンで、清酒酵母由来の吟醸香を強めることで、日本酒を思わせるニュアンスに加え、熟れたメロンや洋梨のような華やかな香りも引き出している。さらに、米麹、白糠、和三盆といった副原料が重なり、すっきりしながらも奥行きのある味わいにまとめた。

YMBらしい“挑戦”としての位置づけ

YMBは「ビールとスポーツを通じて人と人を繋ぎ、笑顔を広める」をミッションに掲げ、横浜から世界へ発信するブルワリーだ。公式サイトでは「Be pirates. Be playful.」を合言葉に、常識にとらわれない姿勢を打ち出している。ブルワリーそのものも、醸造の現場を開き、飲み手が気軽に立ち寄れる“コミュニティハブ”として位置づけられている。

「UTSUROI」は、そうしたYMBの姿勢をそのまま映した一本ともいえる。完成形ではなく、今後も移ろいながら磨かれていくことを前提にしたビールとして、日本らしさをどのように表現できるかを問い直している。