石川酒造は東京・福生市に蔵を構える老舗で、明治期から続く酒造りの歴史を持つ。現在は地下天然水を使い、日本酒「多満自慢」とクラフトビール「多摩の恵」を醸造しており、蔵の敷地には明治13年建築の本蔵や、かつてのビール醸造の歴史を伝える建物も残る。

今回の『多摩の恵 ペルツェン』は、そうした同蔵のクラフトビールラインに加わる限定醸造品だ。石川酒造の「多摩の恵」は、ペールエールを主軸に、ピルスナー、デュンケル、ヴァイツェン、ベルジャンウィットなど、複数のスタイルを展開してきた。ペルツェンも、その幅広い醸造経験の中から生まれた銘柄といえる。

過去の紹介では、ペルツェンはペールエールの仕込みにヴァイツェン系の要素が重なって生まれたビールとして知られている。香りの個性と飲みやすさの両立が特徴とされ、限定品ならではの背景も含めて楽しめるのが魅力だ。

福生の酒蔵で育まれた地元色のあるクラフトビールとして、ペルツェンは石川酒造のものづくりを知る入り口にもなる。歴史ある蔵の空気感と、試みを重ねてきたビール造り。その両方を感じられる季節限定品として、ビール好きなら押さえておきたい。