いちごの香りを重ねたヴァィツェン

なら麦酒ならまち醸造所が紹介した新作は、「いちごヴァィツェン」。奈良県産あすかルビーを使用し、いちごの甘い香りが広がると案内している。飲み口と後口はヴァィツェンらしいやさしい口当たりで、果実の印象を前に出しながら、ビールとしてのまとまりも意識した仕上がりだ。スペックはアルコール度数5.0%、IBU12。

このビールのポイントは、単にフルーツを加えた季節品というだけではなく、ヴァィツェンの持つ小麦由来のやわらかさと、あすかルビーの香りを調和させているところにある。投稿でも「いちご×ビールが調和した」と表現しており、甘さや香りの強さで押すのではなく、飲みやすさとのバランスを大事にした設計がうかがえる。

ブルワリーの舞台は、奈良市紀寺町にあるなら麦酒ならまち醸造所。奈良の旧市街地「ならまち」でクラフトビールを醸造し、店内でも自家醸造ビールを楽しめる。公式サイトでは店舗提供に加えて瓶ビールの販売も案内しており、地域の空気感とともに一杯を味わえるブルワリーだ。

季節のフルーツを使ったビールは、その土地の素材感がそのまま個性になる。今回の「いちごヴァィツェン」も、奈良のいちごとドイツ系の小麦ビールをつないだ、土地色のある一杯として注目したい。