オービア、井ノ口畳店とい草を使ったセゾン「青香 Ao-Ka」を発表
京都市北区のオービアが、井ノ口畳店との協働で、い草を使ったクラフトビール「青香 Ao-Ka」を完成させた。畳の香りや日本の風土を、ジャパニーズ・セゾンとして感覚的に表現した一本だ。
京都市北区に拠点を置くベルギーインスパイアのナノブルワリー、オービア(OBEER KYOTO)が、京都・井ノ口畳店との協働によるクラフトビール「青香 Ao-Ka」を発表した。オービアは、京都の町家を改装した醸造所兼販売所を構え、土地の素材や文化を反映したビールづくりを掲げている。
今回のプロジェクトは、畳という文化が以前よりも「特別な場」や「知識として学ぶ対象」として受け取られやすくなり、本来の香りや空気感が伝わりにくくなっているのではないか、という問題意識から始まった。オービアは、畳を単に再現するのではなく、畳とともに育まれてきた日本の気候や風土まで含めて、一杯のビールとして届けることを目指した。
スタイルはジャパニーズ・セゾン。投稿では、最初は畳そのものの表現に意識が向いていたものの、検討を進める中で、畳について考えることは日本の風土について考えることに等しいと気づいたという。醸造上もっとも難しかったのは、い草の繊細な香りをそのまま再現することだった。煮沸終盤での投入や発酵後のい草粉末の添加も試したが、香りが飛びやすく、やりすぎるとえぐみも出るため、最終的にはセゾン酵母由来のスパイシーさとアルコールの辛みを、い草の草っぽさにつなげる手法を採った。
「青香」という名前には、い草そのものの香りに加え、い草からつくられる畳が最も活躍する青々しい夏のイメージも重ねられている。オービアはこの取り組みを、四季のある日本の風土に合わせた独自のセゾンスタイルを探る第一歩と位置づけている。"畳で飲むビール"というコンセプトは、素材の個性だけでなく、湿度、雨上がりの土の匂い、初夏の空気感まで含めて表現しようとする姿勢の表れといえる。
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