ヴィ・アゲイン・ブリューイングが新作として紹介したのは、HOLHY IPA。静岡県御殿場市、富士山の麓にある同ブルワリーらしく、仕込み水には富士山の天然水を使い、素材の香りを生かす設計を前面に出している。

このビールは、壁画アーティストHohly氏とのコラボレーションとして位置づけられている。ラベルに描かれた双龍には、富士山から流れる水流と、ブルワリーのステンレス機材という2つのモチーフが込められており、自然と醸造設備が交わる場所でビールが生まれるという考え方が表現されている。

味わいの設計も明快だ。スタイルはアメリカンIPAで、ABVは6.0%。Galaxy、Citra、Idaho 7、Mosaicをドライホップし、グレープフルーツ、レモンライム、熟したトロピカルフルーツの香りを立たせたうえで、後味はシャープに切らせている。モルトにはフレークドウィートとフレークドオーツを使い、厚みを足すというより、ホップの広がりをなめらかにつなぐ方向に振っているのも特徴だ。

ヴィ・アゲイン・ブリューイングは、キャンプ場〈Vi-again Village〉に併設されたブルワリーとして、ビールを「人と人がつながる」場づくりの一部として発信してきた。今回の新作も、飲み口の設計とビジュアルの物語性を両立させた一本として、同ブルワリーの方向性をよく示している。