忽布古丹醸造が、定番ライン「HOP KOTAN ORIGINALS」に4銘柄目となるkunne(クンネ)を加えた。公式発表日は2025年6月26日。同シリーズは2020年1月に始まり、upopo、nonno、haskapを展開してきたが、今回のkunneで新しい章に入る。

スタイルはSchwarz、狙いは“派手さ”より調和


kunneのスタイルは、ドイツ由来の下面発酵黒ビールSchwarz(シュバルツ)。ロースト麦芽由来の香ばしさに、カカオやコーヒーを思わせるニュアンスを持ちながら、後味は軽やかで苦味は控えめ。公式には、心身に寄り添うような“癒し系”の設計がうたわれている。

最大の特徴は、無名の独自ホップ「HKB001」


今回の注目点は、ホップの切り替えだ。ORIGINALSで使ってきた上富良野産カスケードではなく、忽布古丹醸造オリジナル品種のHKB001を採用。アロマはトロピカルや柑橘というより、土や森を連想させるアーシーさ、松・杉系の印象、わずかなココナッツ様の香りが軸になるという。

HKB001は、2016年から契約ホップ生産者と進めた開発プロジェクトで誕生。約70種の交配候補から、収量・ルプリン量・官能評価を重ねて絞り込んだ品種だ。

ブルワリーの文脈で見ると、今回の追加は必然


忽布古丹醸造は北海道・上富良野町を拠点に、2017年設立、2018年創業。「地のホップで醸す」を掲げ、上富良野産ホップを軸にビールを磨いてきた。道内で商用ホップ栽培が行われる土地で、産地とブルワリーが近接する強みを生かす姿勢は一貫している。

kunneは、単なる新商品というより、同ブルワリーが積み上げてきた“地の原料をどう表現するか”への回答のひとつ。華やかさ一辺倒ではない黒ビールの魅力を、北海道発のローカルホップで再定義する1本として注目したい。