インタビューで語られた「フレッシュホップ2025」の核心

今回の主役は、山梨県北杜市・小林ホップ農園で育てられた品種「HKTS02」。五島氏によると、香りの第一印象はマスカット様で、主張は強すぎず、草原を思わせる爽やかさが重なるのが特徴です。海外産ホップの華やかさとは別軸の、柔らかく澄んだアロマを狙った設計だと読み取れます。

スタイルはIPL(インディア・ペール・ラガー)。軽やかな苦味と、鼻に抜けるホップの香りを軸に、ラガーらしいキレを両立させた仕上がりで、五島氏は「満点に近い」と評価しました。あえて満点としないコメントからは、次のヴィンテージへ改善を重ねる姿勢もうかがえます。

国産フレッシュホップならではの難しさ

記事内で具体的に語られたのは、収穫後の取り扱いです。北杜市から川越までの輸送では温度管理を徹底し、摘みたて原料ゆえの衛生管理にも細心の注意を払ったとのこと。さらに、収穫タイミングのわずかな差で香りが変わるため、農家と醸造側の連携が品質を左右することが示されました。

コエドの文脈で見る一杯

埼玉を拠点とするコエドブルワリーは、川越の農とのつながりを起点に歩んできたブルワリーです。1996年の醸造開始、2006年のクラフトブランド確立を経て、現在は定番と限定の両輪で展開。今回の「フレッシュホップ2025」は、そうした同社の背景と、国産原料への継続的な投資が交差した一本と言えます。

缶はすでに売り切れですが、タップで味わえる機会が残っている点は見逃せません。国産ホップの現在地を体感するなら、まさに今が飲みどきです。