神戸市中央区を拠点とするインザドアブルーイングが、Instagramで「発酵は、人の仕事なのか。」と題した投稿を公開した。投稿では、ビールづくりの核となる発酵を、人が管理し、手を加える“仕事”として捉えるだけでなく、酵母や時間、環境が果たす役割にも目を向けているとみられる。

発酵は、醸造家が温度や原料、衛生状態を細かく整えながらも、最終的な変化を完全に思い通りにはできない工程だ。麦汁が酵母の働きによってビールへと変わっていく過程には、技術だけでなく、待つことや見守ることも含まれる。今回の問いかけは、ビールをつくる人の技量と、微生物や自然の働きとの境界を考えるきっかけになりそうだ。

同ブルワリーは公式サイトで、自らのビールを一般的な「クラフトビール」ではなく、「LOCAL BEER」と表現している。神戸の小さな町で醸造を続け、地域の人や場所、暮らしとのつながりを重視する姿勢が特徴だ。サイトでは、ビールづくりの物語や、醸造の先にある循環についても発信している。

また、「KOBE LOCAL BEER PROJECT」では、関わる人それぞれが自分の仕事や役割を楽しみ、支え合うことで、小さな経済や地域のつながりが生まれるという考えを示している。発酵をめぐる今回の投稿も、単なる製造工程の説明ではなく、誰が、どのように地域のビールを支えているのかを見つめ直す内容といえる。

グラスの中にある香りや味わいの背景には、醸造家の判断だけでなく、酵母の働き、時間の経過、そして土地との関係がある。インザドアブルーイングの問いは、ビールを飲むという行為を、つくり手と発酵の営みを感じ取る時間へと広げてくれる。