2026年3月5日、ひみつビールのInstagram投稿では、「製造から半年以上経ったKAWASEMI GRISETTEが今とっても美味しい」というメッセージが打ち出された。クラフトビールの話題は“新作の初速”に集まりやすいが、今回の主役はむしろ逆。時間を経たからこそ見えてくる味わいのピークを、造り手自身が改めて示した形だ。

KAWASEMI GRISETTEの基本像


流通情報では、本作はグリゼット(ABV 4%)。小麦を多く使い、ドライホップ由来の柑橘アロマ、やわらかな口当たり、抑制された苦み、ドライな仕上がりが特徴とされる。オレンジやホワイトグレープフルーツ、みかんを思わせる香りに加え、バナナ、クローブ、ペッパーのニュアンスも挙げられており、軽快さの中に層のある設計がうかがえる。

「半年以上経って美味しい」の意味


低アルコール帯のファームハウス系は、フレッシュなホップ感だけで評価されがちだが、酵母由来の要素や酸のまとまりが進むことで、輪郭が整って感じられることがある。今回の投稿は、その“飲み頃の再提示”として受け取りたい。食中酒としての適性も高く、揚げ物や魚介料理と合わせる提案とも相性がよい。

ひみつビールという造り手


ひみつビールは三重・伊勢を拠点に、2022年に醸造を開始したブルワリー。農業用納屋を改修した醸造所で、ファームハウスエールを主軸に展開してきた背景を持つ。今回の投稿カテゴリはcollaborationだが、内容の中心はコラボ名義の話題以上に、1本のビールが時間とともにどう伸びるかという実践的な提案にある。

新作を追うだけでは拾い切れない楽しみ方を示した今回の発信。KAWASEMI GRISETTEは、いま改めて開ける理由があるビールだ。