反射炉ビヤが、ワインの文脈をクラフトビールに持ち込むコラボレーションを今年も展開した。公式発表によると、2026年3月2日に公開された「Natural Yeast Beer ~COCOFARM&WINERY~橙」は、ココ・ファーム・ワイナリーでワイン醸造に使った葡萄果皮を活用した限定醸造。赤ワインの「醸し発酵」を参考に、果皮を麦汁へ浸透させながら、果皮に付着した自然酵母で発酵させる設計が核になっている。

今回の“橙”で使う葡萄は甲州


第2弾となる今回は、ココ・ファーム・ワイナリーのオレンジ色ワイン銘柄に使われる「甲州」を採用。発表文では、モデルとなったワインに沿うような橙色の液色と、伸びやかな香り・風味が特徴だとしている。ビールでありながら、果皮由来の香味レイヤーを前面に据えた構成は、ホップ主導のIPAとは異なる飲み筋を提示する。

同銘柄の紹介ページでは、甲州果皮(マール)に加えて乾燥果皮も使い、約2週間の醸し発酵で心地よい渋みを形成する点が説明されている。スタイルは自然酵母ビール、アルコール度数5%、IBU 12。数値面でも苦味を抑え、食中での運用を意識した設計だ。

反射炉ビヤらしさは「地域性×革新」


反射炉ビヤは静岡・伊豆韮山を拠点に、歴史遺産の韮山反射炉の前で育った土地性と、小規模醸造ならではの実験性を両立してきたブルワリー。公式Aboutでも「伝統と革新」を軸に掲げ、限定醸造で多彩なアプローチを続けている。今回の“橙”は、その姿勢を最も分かりやすく示すリリースのひとつと言える。

クラフトビールの飲み手にとっては、ワインの醸造概念をどこまでビールとして成立させるかを体験できる一本。グラスに注いだ色合いから余韻まで、ワインとビールの境界を楽しみたい。

参考: 公式ニュース, 銘柄紹介ページ, 反射炉ビヤ About